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皆に知ってほしい!65歳以上の方々の栄養のこと⑤

暦の上では春となり寒い日が続く中にも時折、春の訪れが近いことを感じることも増えてまいりました。皆様はどうお過ごしでしょうか?

さて、65歳以上の方々の栄養のことと題して連載しておりますが、早くも5回目となっております。まだしばらく続きそうですが、お付き合いいただければ幸いです。

『アミノ酸スコアを活用してみよう』

体を作るタンパク質は20種類のアミノ酸から構成されています。そのうち11種類は体内で合成できるのですが、残りの9種類(必須アミノ酸)は毎日の食事から摂らなければなりません。

さらに大事なのは、9種類それぞれの必要摂取量をバランスよく摂取するということ。必要量を満たしていないものが一つでもあると、それに合わせたタンパク質しか合成できないからです。

そこで、食品に必須アミノ酸がどれくらい満たされているかを分かりやすく示したのがアミノ酸スコアです。タンパク質を含む食品の中でもアミノ酸スコアが高い食品を選ぶことで、効率よく必須アミノ酸を摂取することができます。

 

 

『ビタミンDはどう摂ればいい?』

「摂取量の目安はどのくらい?」ビタミンDの1日の摂取目安量は8,5μg。脂溶性ビタミンは体内に蓄積されやすいため100μgを上限としていますが、日常の食事で摂りすぎる心配はほとんどありません。食事で十分に摂取できない場合にはサプリメントなどで補うと良いでしょう。ビタミンDはカルシウムの吸収を調節したり、骨の代謝を活性化したりする働きがある他、筋力や身体機能にも関連していて、不足すると転倒や骨折のリスクが高まります。フレイルやサルコペニア、骨粗鬆症の人は健常な人と比べてビタミンDの血中濃度が著しく少ないことが知られており、最近では骨粗鬆症(オステオポロネーシス)とサルコペニアが併存したオステオサルコペニアという概念も注視されています。

『魚に多いビタミンD』

ビタミンDが多く含まれている食品には魚介類(ビタミンD3)、キノコ類(ビタミンD2)などがあります。100gあたりの含有量は、ベニザケ(焼き)で38.0μg、うなぎ(蒲焼き)で19.0μg、干し椎茸で17.0μg。卵や乳製品にも少なからず入っており、牛乳ならコップ一杯200gとして0.6μg摂取することが出来ます。ビタミンDは日光(紫外線)を浴びることで皮膚でも生成されるので、高齢者に活動度を高める動機づけとして外出を促すことはとても有効です。

https://www.youtube.com/watch?v=Hjg4amWCAdU

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皆に知ってほしい!65歳以上の方々の栄養のこと④

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。

ブログを更新しようと頭の中で常に片隅に置いて考えていたのですが、早いもので気付けばあっという間に1月も中旬を迎えておりました。日々の仕事や雑務に追われていると、本当に日々が過ぎるのが年々早くなっていくと痛感しております。

さて今回も引き続き『高齢者の栄養』について述べていきたいと思います。

ご高齢の患者様の中には、歯や口腔の問題から食事量が低下している人や、病気の予防・治療のために食塩・タンパク質・カロリーなどを摂取制限することで食事から十分なエネルギーと栄養が摂れていないという人が多くいます。

高齢者が筋肉量や身体機能を維持する上で欠かすことのできない二つの栄養素を中心に解説していきます。

『フレイルやサルコペニアの予防・改善には栄養が必要!』

健康を保つためには、さまざまな食品群の食品・食材を満遍なく食べることが大切です。しかし、高齢になると病気や加齢による食欲不振から食事量が減ったり、偏った食事になったりすることで、実は必要なエネルギーや栄養素を十分に摂れていないことが少なくありません。栄養不足は筋肉量が減少するサルコペニアの原因にもなり、サルコペニアによって基礎代謝量が低下し、エネルギー消費量が減れば、食欲や食事量も低下して低栄養となり、さらに活動度が落ちるという悪循環(フレイル・サイクル)へとつながります。要介護状態になるリスクを減らすためには栄養が必須なのです。

『タンパク質とビタミンDをしっかり摂ろう!』

特に高齢者に摂って欲しいのが、タンパク質とビタミンD、そして油(脂肪酸)です。

タンパク質は筋肉や臓器などを構成する主要な成分で、生体機能を調節する酵素やホルモン、抗体を作る役割も担っています。ビタミンDは骨の健康に不可欠なだけでなく、さまざまな細胞の代謝にも関与する栄養素です。油には高齢者に最も大事なエネルギーを補うほか、健康に良い機能を併せ持つものがあることがわかっています。フレイル予防にこれらを意識的に摂るように心がけましょう。

なお、フレイルの人は亜鉛などのミネラルやビタミン類の血中濃度が基準値を下回っていることがよくあります。これは単に栄養摂取不足を反映するものであって、上記のように「補充することに価値がある」ということとは意味が違っています。欠乏症状がある場合は別ですが、その他の栄養素については単独で摂取をすすめるだけの十分な科学的根拠は今のところ得られていません。

フレイルやサルコペニアの予防・改善には、筋肉量、筋力、身体機能と強く関連するタンパク質を十分に摂取することが重要です。高齢者(65歳以上)のタンパク質の推奨量は体型や身体活動量に関わらず、男性は1日に60g、女性は50gを下限としています。

言い換えれば、1日に体重1kgあたり1.0〜1.25g以上のタンパク質を摂取する必要があるということなのです。

一見簡単なようですが、今元気な地域在住高齢者でさえ、多くは1g/kg体重/日も摂れていないのが現状です。では、タンパク質は食材にどのくらい含まれているのかというと、肉類の場合、鶏ささみ(若鶏・生)100gで23,9g、和牛ヒレ(生)100gで19.1g。調理方法などにもよりますが、50g以上のタンパク質を摂るには軽く250g程度の肉を食べなければならない計算になります。

『タンパク質の合成にはエネルギーが必要』

私達は食事で摂取したタンパク質を一旦アミノ酸に分解して、それを吸収して自分の体に必要なタンパク質を合成しています。そして、その過程では非常に多くのエネルギーが消費されます。ということは、タンパク質だけを一生懸命摂れば良いわけではなく、それに見合うだけのエネルギーを摂取しなければタンパク質は合成できないのです。

高齢者に必要な摂取カロリーは、年齢や性別、身体活動量によって異なりますが、低栄養の人なら体重を維持できる最低量ではなく、体重が増えるくらいの量が必要です。目標とするBMIの範囲も65歳以上では21.5〜24.9と高めになり、死亡リスクを見ても男性の場合BMI26くらいが最も低いことがわかっています。基準範囲以下の人は筋肉量を増やして体重を増やす。それが健康の秘訣と言えそうです。

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老年栄養をより理解するためのトピックス

寒さも本格的になってきた12月皆様いかがお過ごしでしょうか?

師走というだけあって何かと慌ただしい季節ですが、体調に気をつけて健康的に過ごしたいものですね。

さて、今回は老年栄養を理解するためのトピックスをご紹介します。

『食事のバランスは食べ方の工夫で考えよう』

食事は朝食・昼食をしっかり食べた方が1日の栄養摂取量が増えることが分かっています。朝食で栄養素を補充すると同じものを夜食べた時よりもエネルギー生産量が増え、食事によるエネルギー代謝(食事誘発性熱生産)も増大します。すると食欲も増し、全体の食事量が改善します。また、朝・昼・晩の栄養素の摂取バランスは3:3:4にするなど、極力似たようなバランスにすることが重要です。高齢者にとってのバランスの良い食事とは、栄養素のバランスよりも食事量のバランスが大事なのです。

『タンパク質は朝から摂ろう!』

朝食・昼食では特にタンパク質を積極的に取りましょう。朝食ならご飯と味噌汁に卵や牛乳などの乳製品、納豆などの豆料理をプラスするのがオススメです。

これは朝・昼・晩でタンパク質の摂取量をある程度一定にすることが目的。血中のアミノ酸濃度があまり変動しない方がタンパク合成能は高くなることが知られているからです。

この方法は栄養サポートの最初の一歩で、食事の強化(food fortification)というアプローチ法の一つ。日本ではあまり普及していませんが、海外では次の段階としてONS(経口栄養補助食品)による栄養摂取が栄養サポートのスタンダードとなっています。

『病気による食事制限も切り替えを』

病気によって食事制限をしている高齢者も栄養摂取量を落とさない食事に切り替えが必要な場合があります。

糖尿病や腎臓系の学会は年齢に応じて血糖コントロール目標や食事制限を緩和し、フレイルやサルコペニアの高齢者に関してはその限りではないと提言しています。これには、例えばサルコペニアが進行した状態の慢性腎臓病の人が型通りのタンパク質摂取制限をすることで、容易に要介護状態に近づくリスクを減らす意義があります。ただ、ここにも「すりこみ」による障壁が。一度すり込まれた食事指導はなかなか上書きしづらいという問題があるのです。

『地域在住高齢者のケアこそ歯科衛生士に』

比較的元気な地域在住高齢者に栄養不足の問題があるとすれば、それは口腔機能に原因がある可能性大です。口腔機能が低下していればフレイルやサルコペニアに対するタンパク質・エネルギー摂取に支障が出ます。特にタンパク質摂取で肉を食べる時には、咀嚼力が食べる量に直接影響します。咀嚼、口腔機能に特化した評価は歯科衛生士の領域であり、その役割は非常に重要です。ぜひフレイルやサルコペニアの知識を身につけ、口腔機能の向上の重要性をあらためて考えてみてください。

また、肉を柔らかくする調理法などを知っておくことも大切です。どのタンパク質を取るのが一番良いかといえば鶏肉なのですが、鶏肉は高齢者には噛みにくい食品です。食べやすい調理法を取り入れることも大事になってきます。

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年末年始 休診日のお知らせ

当院の年末年始の休診日についてのお知らせです。

12月29日(木曜日)から1月4日(水曜日)まで休診させていただき、1月5日(木曜日)から診療を開始いたします。

年末年始の休診日の間にお口の事で急なお困り事が出ませんように、定期検診の受診をおすすめします。

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皆に知ってほしい!65歳以上の方々の栄養のこと③

秋も深まり、すっかり日足が短くなりましたね。昼との寒暖差が大きく、体調には気をつけたい季節ですが、皆様お変わりないでしょうか?

今回も引き続き高齢者が陥りやすい「低栄養」について述べていきます。

さて、低栄養になるとどんな影響があるのでしょうか?

『そもそも低栄養はなぜいけないのでしょうか?』

低栄養は寿命が縮まっているサインです。少なくとも低栄養と診断された時点で多くの代謝機能に異常をきたし、低栄養でない人たちと比べて明らかに生命予後が短くなります。これには低栄養を呈した人たちが元々持っている基礎疾患が関係していることも考えられます。

『低栄養は病気のリスクを高めるのか?』

低栄養によって心血管系疾患や認知症のリスクが高くなると言われていますが、現在のところ、そうしたエビデンス(科学的根拠)はありません。心血管系疾患でいえばLDLコレステロールや代謝物のマーカーなどの数値の異常を関連付けて低栄養といっている可能性があります。また、認知症に関しても因果関係が逆で、多くは認知機能が低下することで食事がうまく取れずに低栄養になります。おそらくは栄養という曖昧な言葉の使い方が混乱を招いているのでしょう。一方で、低栄養によって高まるのが感染症のリスクです。

フレイルやサルコペニアになりやすくなることもよく知られています。低栄養と病気のリスクについては原因と結果の順番を整理し直すことが必要なようです。

『フレイル』と『サルコペニア』について・・・

フレイルとは、身体が加齢によって衰えて虚弱になっている状態を指します。健常な状態から要介護に至るまでの中間という概念で、関わり方によっては元の健常な状態に戻るため、治療的な介入効果が期待できます。

一方のサルコペニアは、老化による筋肉量の減少をいいます。フレイルが概念なのに対して、サルコペニアは臓器別の疾患でいうところの筋肉の病気であり、サルコペニアが進行していくことでフレイル化します。つまり、フレイルの原因の一つがサルコペニアということ。サルコペニアの原因には加齢、低活動、栄養不足、さまざまな病気などがあります。

栄養面でみると、栄養不足はサルコペニアの原因のひとつ(低栄養が原因ではない)で、サルコペニアの人には低栄養が多い(結果として栄養不足になるのではない)という関係にあります。こうした絡み合った関係性から、フレイルやサルコペニアが高齢者の栄養の問題のキーワードとして注目されているのです。

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皆に知ってほしい!65歳以上からの栄養のこと②

爽やかな秋の風が心地よく感じられる今日この頃、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?季節の変わり目ですので体調には気をつけて元気に過ごしていきたいものですね。

今回は高齢者が陥りやすい「低栄養」について述べていきたいと思います。

『見た目では分かりにくい低栄養に注意』

高齢者の栄養状態において1番の問題は「低栄養状態」に陥ることです。

低栄養とは体が必要とする栄養量が摂れていない状態(栄養障害)をいいます。低栄養には、病気に関連した低栄養と栄養摂取不足で引き起こされる低栄養があり、前者では基礎疾患のコントロールと低栄養の立て直しを、後者なら栄養摂取量を増やすことが必要です。

ただし、低栄養は見た目にはわからないことが多く、痩せ以外はほとんど症状がありません。最も重要なのは体重の変化ですが、体重が減っていなくても低栄養と診断される方もいます。多くの病気が1つのマーカーや1つの所見で診断できるのとは違い、多面的評価で総合的に診断するというのが低栄養の味方の基本です。

 

『低栄養になる原因』

低栄養になる要因には、先述した食欲不振以外にも、義歯や咀嚼力低下などの口腔状態、嚥下障害、認知機能の低下など様々なことが関係しています。

一部には消化・吸収能力の変化もその一因に挙げられることがありますが、消化・吸収に関しては加齢の影響を受けないというのが定説です。

また、日常的に食事ができている人は栄養障害を引き起こすほどビタミンやミネラルが欠乏することはないので、そうした栄養素の摂取不足を気にしすぎる必要はないでしょう。

『栄養状態の評価指標』

栄養状態の評価にはMNA®︎-SA(65歳以上の高齢者向き)やMUST(成人全般に有用)などのツールが用いられます。体重については、MNA®︎-SAでは過去3ヶ月、MUSTでは過去6ヶ月の変化を聴取します。

この2つはとても臨床的なツールで、米国・欧州・アジア・南米の4つの国際栄養関連学会が集まって作成した世界基準の低栄養診断(GLIM基準)でも第一段階のスクリーニングとして使用されます。

なお、よく診断の目安とされている血液検査のアルブミン値は、炎症によって引き起こされる低栄養以外は関連性がありません。誤解が多いため米国静脈経腸栄養学会が繰り返し論文を発表していますが、アルブミン値は低栄養の絶対的マーカーではないことは覚えておきましょう。

さて、次回は「低栄養」になるとどんな影響があるのか?について述べていきたいと思います。

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皆に知ってほしい!65歳以上からの栄養のこと

日が暮れる時間が早まってきたり、涼しい風を感じる事も増えてきましたね。徐々に秋の訪れが近づいていることを感じるようになってきた今日この頃です。

皆様お変わりなくお過ごしでしょうか?

季節の変わり目に体調崩されぬように、皆様ご自愛下さい。

今回のテーマはズバリ「65歳以上の方々の栄養について」です。

近年「食と健康」の関わりが注目されるようになってきております。

来院された患者様のお口の中を拝見させていただいていると、時折栄養状態が心配になる患者様とお会いすることがあります。

口の健康を担う我々歯科医師・歯科衛生士だからこそ「食べること」を通じて全身の健康維持に関与出来ることも多いのです。

今回も連載形式で、テーマ毎に何度かに分けて発信していきます。

普段、私(35歳)を含めた働き盛りの世代の方たち(壮年期・中年期)は、高血圧・糖尿病・脂質異常症・心臓病・脳卒中などの生活習慣病を予防するために、減塩、低脂肪、低糖質といったいわゆる「制限」重視の食事を心がけ、一般的にそれを良い食事としていることが多いのではないでしょうか。

そうした食事が必要になるのは65歳以下の人々(壮年期・中年期)であって、65歳以上の人々にとって必要な食事とは「老化現象以上に身体の機能を落とさないような食事」

つまりフレイルを止めたり改善したりする食事の事を言います。

大事なのはタンパク質とエネルギーをしっかり摂取するということ。

(腎臓病で厳密に食事療法をしている場合を除く)

ところが、高齢になると活動量の低下や病気・治療の影響のほか、加齢による様々な要因が重なり食欲不振という現象が起きています。

病的なもの以外の食欲不振には大きく二つの要因があります。

一つは感覚機能の低下です。感覚器は50代から徐々に機能が落ち始め、高齢者になると味覚・嗅覚が顕著に低下します。それによって閾値が上がり、美味しいと感じにくくなるのです。どの味覚の閾値が上がりやすいか一貫した研究結果は出ていませんが、塩味(えんみ)は分かりやすく気付く人も多くいます。家族に塩辛いと指摘されても自覚出来ないというのも加齢の症状です。

もう一つは文化的な刷り込みです。

高齢者は腹八分目くらいでちょうどいい、脂っこいものや味の濃いものは避ける、肉より魚、など科学的な裏付けのない刷り込みで、本当はもっと食べたいのに食事量が制限されていることがあるのです。

次回は高齢者が陥りやすい「低栄養」について述べていきたいと思います。

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8月限定!ホワイトニング かなりお得です!!

茹るようなような暑さが続いておりますが、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか?

暑さに負けることなく、明るく前向きに小さな幸せを楽しめるような日々を過ごしていきたいものですね。

月日が経つのは本当に早いものでして、当院は間も無く開業して1年を迎えようとしております。

2021年9月1日に開業したのですが、この1年は本当に早かった。いやー、大変でした笑

開業1年を無事迎えることが出来そうなのも、これは日々当院に関わってくださっている皆様のおかげ以外のなにものでもありません。

独立してみて改めて己の未熟さを知り、周りのサポートに感謝する日々でございます。

皆様いつもありがとうございます。

さて、その感謝のしるしとしまして9月1日から11月末まで周年記念事業としまして様々なイベントを予定しております。これらの詳細は追ってご報告させていただきます。

そして周年事業のプレイベントとしまして、8月の1ヶ月間限定でホームホワイトニングを驚異的な安さでご提供しようと思います。当院の医院名にかけて「8020」円です。

ホワイトニングだけのご利用でも結構です。お問合せお持ちしております。

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完結編! 女性は特にリスク大! 歯科と骨粗鬆症のお話③

さぁ、いよいよ完結編です。
前回に引き続き「いいほね.jp」を参照・引用した内容でお伝えいたします。

2回に渡って骨粗鬆症のことについて説明してきました。
最終回である今回は、骨粗鬆症の治療法の中で薬物治療について説明していきたいと思います。

骨粗鬆症の治療薬ですが、最近では骨粗鬆症の治療薬の種類が増え、患者さんの症状や病気の進行度に応じて、選択肢が増えてきました。

骨粗鬆症の薬は大きく3つに分類されます。
(1) 骨吸収を抑制する薬
骨吸収がゆるやかになると、骨形成が追いついて新しい骨が骨の吸収された部位にきちんと埋め込まれ、骨密度の高い骨が出来上がります。
女性ホルモン製剤(エストロゲン)、ビスフォスフォネート製剤、SERM(塩酸ラロキシフェン、バゼドキシフェン酢酸塩)、カルシトニン製剤、デノスマブ
(2) 骨の形成を促進する薬
活性型ビタミンD3製剤、ビタミンK2製剤、テリパラチド(副甲状腺ホルモン)
(3) その他
カルシウム製剤

この中でビスフォスフォネート製剤デノスマブを服用されておられる方は歯科治療を行う際に注意が必要な場合があります。

では、それぞれどういった特徴のある薬なのでしょうか?
ビスフォスフォネート製剤
破骨細胞に作用し、過剰な骨吸収を抑えることで、骨密度を増やす作用があり、 経口剤、注射剤などがあります。服用の仕方として4週間に1回、1週間に1回、1日に1回などがあります。

デノスマブ(抗ランクル抗体薬)
破骨細胞の形成や活性化に関わるたんぱく質(LANKリガンド)に作用して、骨吸収を抑制します。6ヵ月に1回の皮下注射のため、継続しやすいというメリットがあります。

ビスフォスフォネート製剤(BP製剤)や抗RANKLモノクローナル抗体(デノスマブ)などの骨粗鬆症のお薬は、骨を強くする作用があるので、骨粗鬆症や高カルシウム血症の予防・治療に用いられています。
これらのお薬を一定期間以上服用中に、抜歯やインプラントなどの外科処置を行うと、あごの骨が露出して腐ったり(顎骨壊死)、炎症がひどくなるといった副作用がでることがあります。
これらはARONJ(骨吸収薬関連顎骨壊死)MRONJ(薬剤関連性顎骨壊死)と呼ばれています。


ただし適切な予防処置、術前術後の管理を行うことで、その発症は抑制できる事が示唆されています。(現時点では後向き研究のみのため明確なエビデンスはありません)

なぜ副作用が起こるのか?
骨吸収抑制薬は、骨の代謝を抑えることで、骨からカルシウムが出ていくことを防いでいます。しかし、同時に新しい骨や軟組織(歯ぐきなど)を作る機能も抑制されます。そこから細菌が感染することによって傷が治りにくくなり、骨が腐るなどの副作用が起こります。そのため抜歯などの外科処置、糖尿病などのコントロール状況、義歯の装着、歯周病、縁の尖った被せもの等が原因になることもあります。また、虫歯の放置による顎骨への歯性感染と思われる症例も報告されております。そのため抜歯の有無に拘ることなく定期的な歯科受診と口腔環境の維持が重要と考えられます。
一度骨壊死が起こると自然治癒は困難あるいは長い期間を要するため、外科手術にて対応する場合もあります。
骨粗鬆症のお薬には多くの種類がありますが、顎骨壊死を起こすことが報告されているのは一部のお薬です。また飲み薬だけではなく、注射薬もあります。
骨粗鬆症の治療でお薬を飲まれている方、または注射を受けている方は、治療前に必ず歯科主治医へご相談いただきますよう宜しくお願い致します。

では、副作用が起こらないようにするためにはどうすれば良いのでしょうか?

顎骨壊死の副作用(ARONJ・MRONJ)は細菌感染によっておこります。
したがってお口の中を常に清潔にしておくことが何よりも大切です。
口腔内には毒性のない常在菌に加えて、歯周病菌など非常に多くの病原菌が存在するため、常に感染を起こしやすい環境と言えます。
そのため抜歯、口腔外科手術の前には十分な消毒、感染源の除去が必要です。
外科処置前の十分な口腔衛生状態改善、歯周炎のコントロール(歯肉縁上プラークの徹底除去)、抗生剤の術前投薬、糖尿病などの全身疾患のコントロ−ル(主治医へ対診)、壊死骨、溶解骨、壊死が疑われる骨・骨鋭縁の除去、最小限の死腔、手術創の完全閉鎖などでMRONJ発症を予防しております。
また骨粗鬆症の治療、または予防のため、骨吸収抑制薬を飲み始める前に、抜歯などの外科処置が必要な歯、将来的に予後不良で感染源となり得る歯(今は大丈夫でも将来的に抜歯になることが予想される歯)は、顎骨壊死の予防のため優先的に治療または抜歯しておく事が大切だと考えます。
現在ではこの副作用は広く知られており、担当医、薬剤師からこれらの薬剤の処方指示があった場合は早めにかかりつけ歯科を受診することをお勧めします。
どの薬剤にも利益(ベネフィット)と不利益(リスク)があります。
患者様へのベネフィットの方が上回ったと判断された場合に薬剤が処方されるということになります。ビスフォスフォネート製剤による治療により、骨折のリスクは約50%減少するとされています。
従って御自身の判断で服用を止める事は推奨されません。
またこの問題は、まだ歴史が浅く、明確なガイドラインや対策への十分な根拠は示されていません。
休薬がMRONJ発症予防になるという十分な医学的根拠はなく、むしろ休薬により原疾患が増悪し骨折リスクの方が危惧される場合もあります。
骨粗鬆症により起こる骨折で最も頻度が高いのは椎体骨折で、女性の閉経後に徐々に増加します。大腿骨近位骨折は70歳代以降に好発するとされています。どちらも寝たきりになる可能性があり、その後の生命予後に大きく影響すると考えられます。
そのため当院では骨吸収抑制薬を服用されている患者さまに抜歯、顎骨辺縁切除などの口腔外科処置を行う場合、服薬期間や注射歴の有無を確認する意味で医科主治医へ対診を行うことはありますが、原則として休薬をしておりません。(この点に関しては現時点でガイドラインが無いため施設によって対応が異なると思われます。)
この指針は数年毎に改定されるため、当院では常に最新の知見に基づいて治療できるよう取り組んでまいります。
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続編! 女性は特にリスク大! 歯科と骨粗鬆症のお話②

さて、今回は続編になります。

前回に引き続き「いいほね.jp」を参照・引用した内容でお伝えいたします。

骨は一度できあがってしまうと、その後ずっと変わらないもののように思われがちですが、骨も常に生まれ変わり続けていることをご存知でしょうか?

実は古くなり劣化した骨は、メンテナンスされて新しい骨へと生まれ変わっています。
これが骨の新陳代謝です。または、「骨のリモデリング(骨改変)」ともいわれます。
健康な骨では、骨吸収(骨を壊す働き)と骨形成(骨をつくる働き)のバランスがつり合っています。 しかし、骨粗鬆症の骨では、骨吸収がどんどん進んで骨形成を上回ってしまい、骨がスカスカして脆くなるのです。

また、骨の強さで重要なことは「骨密度」+「骨質」という二つの要素が大事になってくることをご存知でしたか?

骨粗鬆症は、骨密度が低下して骨折しやすくなる病気とされていたため、予防にあたっては「骨密度」を中心に考えられていた時代がありました。
しかし、骨密度が正常範囲であるにもかかわらず、骨折リスクが高い患者さんがいることがわかり、その原因を調べると、人によって「骨質(こつしつ)」に違いがあることが明らかになってきたのです。
そこで、骨粗鬆症の定義は「骨強度が低下し、骨折しやすくなる骨の病気」とあらためられ、「骨強度」には「骨密度」が70%、「骨質」が30%関係していると説明されるようになりました。
つまり骨粗鬆症は、骨密度の低下と骨質の劣化、その両方が影響しあって骨折リスクが高まる病気といえます。
また骨質とは、骨の微細構造、骨代謝回転の速さ、微小骨折の有無、石灰化の密度により示されます。


「骨」といえばカルシウムを連想しがちですが、骨の体積の50%は、コラーゲンです。
仮に骨を鉄筋コンクリートの建物とすると、カルシウムはコンクリートで、コラーゲンはコンクリート内に埋まっている鉄筋となります。
鉄筋(コラーゲン)の強さを左右するのは、鉄筋同士をつなぎとめるコラーゲン架橋で、これはいわば梁(はり)の役目をして、建物全体の強さにまで影響を及ぼしています。 さらに、このコラーゲン架橋には「善玉架橋」と「悪玉架橋」があり、悪玉架橋が増加すると、コラーゲン同士のつなぎとめが弱くなり、しなやかさが失われ、硬くても脆い、折れやすい状態となってしまいます。悪玉架橋は加齢とともに増えるほか、糖尿病や慢性腎臓病などの生活習慣病によっても増えることが分かっています。

こうした生活習慣病の患者さんでは、骨密度検査で正常に近い結果が出ても骨折リスクが高いことがあるのです。

また、年齢とともに身長が縮むことはよくありますが、「年だから」と、そのままにしていませんか?身長は骨の健康のバロメータです。身長低下の主な原因は骨粗鬆症です。

骨粗鬆症になって骨がもろくなり、背骨がつぶれてしまうと、身長が縮んでしまうのです。1度背骨に骨折が生じると、再骨折のリスクも高くなります。
気になる症状があれば、そのままにせず、早めに医療機関を受診しましょう。

cm以上身長が縮んだ人は積極的に骨密度検査やレントゲン検査を受けることが推奨されています。

さて、皆さんが骨についてかなり詳しくなったところで(笑)

骨粗鬆症の治療にはどのようなものがあるのかについて述べていきます。

骨粗鬆症治療の目的は、骨密度の低下を抑え、骨折を防ぐことにあります。

治療の中心は薬物治療になりますが、骨粗鬆症の発病には、食事や運動などの長年の習慣も深く関わっています。そのため、薬物治療とともに食事療法や運動療法も並行して行い、骨強度を高めていくことが極めて重要です。

 

骨を強くする食事・骨密度を低下させない食事療法としては以下の事に気を付けて意識的に摂取しましょう。
カルシウム、ビタミンD、ビタミンKなど、骨の形成に役立つ栄養素を積極的に摂りましょう。 カルシウムとビタミンDを同時に摂ることで、腸管でのカルシウム吸収率がよくなります。
また、高齢になると、食の好みが変わったり、小食になったりしてタンパク質の摂取量は不足する傾向があります。 タンパク質の摂取量が少ないと骨密度低下を助長しますので、意識して摂取しましょう。
栄養やカロリーのバランスがよい食事を規則的に摂るのが、食事療法の基本です。

また、日光浴でビタミンDがつくられることをご存知ですか?

ポカポカとして気持ちが良いなー!という心理的な面だけではなく、

カルシウムの吸収を助けるビタミンDは、紫外線を浴びることで体内でも作られるのです。

夏の直射日光を長時間浴びることは、皮膚が赤くなるなどダメージにつながりますが、適度な日光浴は骨の健康に役立ちます。
冬であれば30分~1時間程度散歩に出かけたり、夏であれば暑さを避けて木陰で30分程度過ごすだけで十分です。 屋内で過ごす時間が長い高齢者や、美容のために過度な紫外線対策を行っている人では、ビタミンD不足が心配されます。運動をかねて積極的に外出する機会をつくって、上手に紫外線と付き合っていきましょう。

骨は負荷がかかるほど骨をつくる細胞が活発になり、強くなる性質があります。
骨を強くする運動療法としては、散歩を日課にしたり、階段の上り下りを取り入れるなど、日常生活のなかでできるだけ運動量を増やしましょう。

骨折予防に有効な運動は、ウォーキング、ジョギング、エアロビクスなどがありますが、ご自身の体の状態にあわせて無理なく続けることが大切です。

骨粗鬆症治療中の方や膝に痛みがある方は、運動を開始する前に医師に相談してみてください。

 

さて、ここからがようやく本題なのです(笑)

今回も内容十分なため、歯科との関わりに関しては次回に回したいと思います。
2回でまとめる予定でしたが、次回で完結です。

お楽しみに!

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